建設現場では必ず「今日も一日、ご安全に!」という掛け声と共に作業が開始されます。
建設現場だけではなく、製造業や船舶、林業での業務など、どうしても危険が伴う仕事を行う現場作業では、何を置いてもまず安全の確保こそが重要です。
安全確保を怠れば、死につながることだってあり得るだけに絶対に疎かにはできません。
だからこそ皆んなの安全を願って「ご安全に!」なのです。
特にこのコラムを読んでられる施工管理の方は毎日安全を祈って「ご安全に!」と言っておられるのではないでしょうか?
そんな建設現場では日常になっている「ご安全に!」のフレーズですが、何が原点がご存知ですか?
「ご安全に!」という言葉は、製造業・建設業の現場での安全意識の高揚・喚起するために、挨拶運動として展開した安全活動の一つで、元々は、ドイツの炭鉱夫たちの間で使われていた「ご無事で(Gluck auf,グリュックアウフ)」という挨拶が由来とされています。
この挨拶を1951年、住友金属工業株式会社(現・日本製鉄)製鋼所製鋼課の大中副長(当時の役職)が、ドイツ視察時に知り、帰国後の昭和1953年に住友金属工業で取り入れられ、鉄鋼業界を中心に広まったのが、日本での「ご安全に!」の挨拶のはじまりなんだとか。
でもこの「ご安全に!」は安全意識の共有のために普及した言葉ではありますが、勤務体制がバラバラ(早朝、深夜勤務など)の現場において、昼夜関係なく使える挨拶として便利に利用されているという側面もあります。
飲みに行って皆んなとお別れする時も無事帰れるように「ご安全に!」と言い合うこともあるとかないとか…。
それだけ現場には浸透している言葉ということですね。
安全意識を高めるためには素晴らしい取り組みであり、習慣だと思います。
何はともあれ、安全第一!
「今日も一日ご安全に!」