コラム

2022.11.07

女性が活躍できる現場へ

建設現場というと男性の職場という時代が長く続いてきましたが、近年は女性の進出も目立ってきました。

最近ではドボジョ!(松本小夢 著)という漫画も登場し、建設業に興味を示す女性も少しずつ増えてきているのだとか。

もともと建設業は3Kの代表格のようなイメージも強いこともあり、建設業界への若手の就職希望者が少なくなっているところに、さらに追い討ちをかけるように少子化による若手不足で人材不足の拍車がかかっているという状況の中、女性の新規参入希望者が増えていることは少し良いニュースではないかと思います。

ですが、2020年の厚生労働省「雇用均等基本調査」によると、建設業者のうち女子の新卒者を雇用した企業は、全体の3割にすぎません。これは、全産業でも2番目に低い水準です。金融業・保険業や医療・福祉分野では8割を超える企業で女子新卒者を採用しています。建設業は他産業と比べ、大幅に女子新卒者の入職が少ないことが見て取れます。

これは非常にもったいない話。

少子化で日本の人口は減少の一途を辿り、若手人材はより一層不足することが見込まれる中、建設業でも女性の活躍には注目すべき点だろうと思います。

ただ建設業においては特に施工管理や職人など、男性だけの職場という時代が長く続いたため、女性をどのように受け入れていけば良いかがわからないという現場の声があるのも事実です。

そのため、まずは女性と一緒に仕事をすることに対する理解を深めることも大事なことだろうと思います。

女性専用のトイレや更衣室などの設備というハード面ももちろんですが、妊娠・出産・子育てなどの女性のライフステージの変化に対応できる制度改革や社内の理解も必要です。

また体力差や得意・不得意の差もあります。

男女平等の名のもとに単に男性と同じ仕事をさせるのではなく、お互いがお互いの長所を生かしつつ、短所を補いながら、協力して仕事を進める必要があります。

建設業界は長い間男性の職場だっただけに男性を基準とした仕事の進め方や慣例が多く、女性には受け入れにくいものも多く存在します。

それだけに意識的に改革が必要となりますが、女性を受け入れることで、今まで男性になかったような発想が生まれ、新たなイノベーションが起こる可能性も秘めています。

また、建設現場も時代の変化で道具や技術なども進化し、以前に比べれば、男性でも女性でもできる仕事へと変化してきました。

今こそ女性が活躍できる職場へと進化し、もっと誰にでも開けた職場となるように心がけていくことが求められているのではないでしょうか?

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