
先日、埼玉県八潮市で下水道管の破損が原因とみられる大規模な道路陥没が発生しました。
この事故は、下水管の老朽化によるものと推測されていますが、同様の問題は全国各地で発生しています。
戦後の高度経済成長期に整備された橋梁やトンネル、道路、上下水道といった社会インフラは、老朽化
による耐久性の低下が深刻化しており、早急な対策が求められています。
国土交通省によると、日本の橋梁の約40%が建設後50年を超えており、2040年にはその割合が約70%に
達すると見込まれています。
これに伴い、補修・更新工事の必要性が高まり、建設業界の需要は急速に拡大しています。
しかし、業界では深刻な人手不足が続いており、技能労働者の高齢化も進行しています。
人材や資源の不足により、工事の着工が遅れるケースも増えつつあります。
こうした状況の中、建設業が持続的に成長するためには、人材の確保が不可欠です。
若年層の就業者が減少する中、働き方改革や待遇改善を進め、建設業の魅力を向上させることが求めら
れています。
また、ロボット技術や自動化施工の導入による省人化も、解決策の一つとして注目されています。
インフラ老朽化は社会にとって大きな課題である一方で、建設業にとっては新たな成長の契機ともなり得ます。
技術革新と人材確保を進めることで、持続可能な社会基盤の維持と建設業のさらなる発展につながるこ
とを期待したいと思います。