コラム

2024.03.18

アメリカの建設業界ってどうなのか?

世界の建設業を知ろうということで、今回はアメリカの建設業界について。

日本とアメリカの大きな違いはゼネコンです。

日本の場合はゼネコンが発注主から依頼を受けて、設計も施工もゼネコン主導でプロジェクトを進めていきますが、アメリカは「設計」は「設計会社」、「施工」は「施工会社」とそれぞれ分離発注されます。

そのため、ゼネコンだけが大きな力を持つということはなく、それぞれの立場からプロジェクトを進めていきます。

また、働き方にも大きな違いがあります。

アメリカでは建設作業員のほとんどが労働組合に加入しています。

そのため、建設会社は必ず労働協定を結ぶことになっています。

アメリカでは契約社会ということもあり、契約締結をしてから作業に入るため、週40時間の原則が保たれ、協定に違反した場合は、建設会社だけではなく、建設作業員側も罰せられる仕組みになっています。

また、賃金に関する取り決めもしっかり明記されており、建設業者は規定通りに支払いを行う義務が生じます。

日本の場合は契約や協定が、なあなあになりがちで、契約したにも関わらず、後から修正が加えられるケースなども見られますが、アメリカではそのようなことは認められません。

それだけに契約書はかなり分厚いものになるようです。

また、賃金の平均では、日本は「約500万円」に対し、アメリカは「約750万円」です。

これについてはアメリカの平均年収が700万円前後で、日本が450万円程度なので、さほど変わらないというところかと思います。

ただ、平均労働時間はアメリカの方が圧倒的に少ないので、時給換算するとアメリカの方が高いと言えるかもしれません。

日本と海外の比較シリーズは参考になる部分も多いかと思いますので、今後もまた別の国を調べてみたいと思います。

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